THIS IS VIDEO CLASH "RETURNS"--80年代洋楽PVの記録--

PVをメインに取り上げた80年代洋楽の記録です。2000年頃のアーカイヴをtumblrに移植したものをさらにこちらへ。

フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド FRANKIE GOES TO HOLLYWOOD

フランキーはハリウッドへ行く。
たった一曲のメロディを口ずさみながら。

 


Frankie Goes To Hollywood - Relax (Restored Version)

 

80年代の音楽シーンを支えたアイテム、ビデオクリップと12インチシングル。
そのどちらにも、大きな戦果をあげたのがリバプール出身の5人組、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドだ。

 

中でも、デビュー曲「リラックス」のクリップは、私の知る限りで4つのシチュエーションがあり、そのうち2つは長さによるバージョン違いもあったように記憶している。

 

彼らの音は確かにカッコイイ。「恰好」でも「かっこ」でもなく、「カッコ」イイ。
さらに、スキャンダラスな行動やエピソードのすべてが、カッコよかった。
次々と繰り出される同曲異アレンジのシングル群。

「FRANKIE SAY・・・」のロゴTシャツ。

 

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Frankie Goes to Hollywood - Wikipedia

 


デビューから三曲に設定された「セックス」「戦争」「愛」という、重厚なテーマをチープに演奏してちゃかしてしまうそのセンス。


すべてカッコよかった。なんと、彼らはゲイという性癖をファッションのひとつにまでしてしまったのだ。


だが、そこに彼らの意志はなかった。

 

敏腕プロデューサー、トレヴァー・ホーンの玩具として、世界的に語り継がれるフランキーは、トレヴァーが世界をまたにかけて引き起こした悪戯の道具だったのかもしれない。


悪戯の道具が自らの意志をもち、「レイジ・ハード(猛威を振るう)」しようとした瞬間、世間はその悪戯のからくりに気付いてしまったのだ。

 


Frankie goes to Hollywood - Rage Hard 1986

 

玩具は玩具。
道具は道具。
人形は人形。

 

どんなに美しい人形も自らの意志を持った瞬間、人からは異形のものとして気味悪がられる。


その行く末は、部屋の片隅にあるごみ箱の中にしかない。意志を持ったフランキーは、世間にとって異形であるゲイだった。

 

フランキーは二度と帰ってこなかった。