NO MORE WORDS/BERLIN~私たちに明日はある~
映画「ボニー・アンド・クライド(俺たちに明日はない)」をモチーフにしたクリップは、演奏シーンがまったくないにも関わらず、バンドの魅力を見事に伝えている。
結局、ベルリンの魅力を伝えるには、ヒロインであるテリー・ナンを、男たちが命を賭けて輝かせるという手法が一番なのだ。
その時、テリーは…何をしていようが関係ない。
マイクを持っていてもいい、銃を持っていてもいい、はたまた芸者であってもいい。
要は、彼女の魅力を存分に伝え、そして、男たちがテリーをサポートする姿の魅力を伝えればいいのだ。
そういう意味で、このクリップは「歌うテリーのバックで演奏する男たち」を、「銃を持つテリーを守って銃を抜く男たち」に置き換えた名作。
そして、この曲のチャートインを足がかりにベルリンは、ヒットグループへの階段を上り始める。
最後のシーンを見ればいい。
ボニーとクライドは蜂の巣の終焉を迎えるが、テリーは夕暮れの中、銃を空に向け続けているのだ。
この時、ベルリンにはたしかに明日あった。
俺たちに明日はない【Blu-ray】 [ フェイ・ダナウェイ ]
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