Hurt / RE-FLEX ~痛覚のない疼痛
アルバムとクリップで異なるイントロになっているが、曲としては当時の「ピコパコ感」満載のアルバムのイントロの方が、この曲にはふさわしい。
しかし、グループの色が出ているのはどちらかといわれれば、シンセの和音から入って、いきなりボーカルにつなぐ、クリップ版イントロのほうが出ている気がする。
血の通わないロボットに「痛み」を表現させた映像は、「体温のなさ」「感情のなさ」「痛覚のなさ」を逆手にとって、見るものに疼痛を与える。
実に不思議な感覚のクリップだ。その「痛み」の感じさせ方が、やっぱり近未来的なのだ。
このクリップは演奏シーンも多く、バクスターのうねるように音階を上げていくボーカル、ポールのクールなシンセ、ナイジェルの無機質なベース、すべてが映像で確認できる貴重なクリップ。
バクスターの髪型、ぺったんこのカンフーっぽい靴、すべてが憧れだった。
ただのハゲだとわかっていても、「近未来的髪型?」と訊きたくなるナイジェルのルックスも妙に目を惹く。