Are We Ourselves/FIXX, THE~研ぎ澄まされた二分間
それにしてもこの頃のフィクスには無駄がない。
前作で全米進出に成功した彼らのサードアルバム「ファントムズ」からの最初のシングルカットがこの曲なわけだが、不愛想なまでに余計なものがそぎ落とされたPVに作られている。
MTV The Fixx Sneak Preview Video Promo (1984)
メンバーの着込んだ白と黒のつなぎのコントラスト。ロケーションはただひたすら、巨大なパラボラアンテナのある草原で、そこで演奏する彼らと走る彼らのカットが交互するだけ。たまに万華鏡のような映像効果が入るけど、ホントにそれだけ。
それにしてもサイ・カーニンの持つトランシーバーは、このだだっぴろい場所で、自分自身を問いかけるSOSの発信になんと向いた小道具なのだろう。
そしてこの曲のすごいところは、演奏時間の短さだ。
これだけの濃度がありながらもソリッドな印象を与えるのは、二分半にも満たないコンパクトな構成のせいだろう。
PVばかりか曲も研ぎ澄まされている。
ちなみにこの曲、国内シングルはリリース時「アー・ウィー・アワセルヴズ」だったタイトルが、いつの間にか「アーウィ・アーウィ」なんてタイトルに変更されるんですよね。まあわかりやすいけど。
ちょっと間抜けな感じに聞こえる気がしないでもない。
ただ邦題がキャッチコピーのようなものだとしたら、和訳せずにつけた邦題としては、“Is there something I should know?”→「プリーズ・テル・ミー・ナウ」と並ぶくらいの快作だと思います。
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