The Politics of Dancing/RE-FLEX ~人工、密室、無機 ~マン・メイド・ビート
電波塔から発信される謎の電波。音は街に飛び火し、謎のひげ男はその街をさすらう指名手配者。
Re Flex - The Politics Of Dancing (1982) Remix
一瞬スリリングなドラマ的展開を期待するクリップだが、本当の魅力はそんな陳腐なところにはない。
このクリップの最高の見せ場は、ドラマ仕立ての山を越えたあとにある。
天然の光を失ったステージで、人口の光を浴び、プレイするメンバー。
彼らこそ、「ライヴハウス」という名の密室にふさわしいプレイヤーだ。
人工的に作りこんだ空間にふさわしいアクターだ。
リ・フレックスの象徴でもある、デッサン用の人形が彼らの無機な魅力をますます引き立てる。
それは、同じ人形をあたかも人間のように動かして汗臭く仕立てることで見るものをひきつけたゴー・ウエストとは正反対の見せ方である。
Go West - We Close Our Eyes - 1985
しかし、私は血液の通わぬ人形の魅力を引き出すには、こちらのやり方を好む。
リ・フレックスとは正確なビートを刻み、音を造りあげる機械なのだ。