It's Christmas All Over The world/SHEENA EASTON~僕たちのヒロインのメリークリスマス
SHEENAはポップスターになりたかったんだろう、誰よりも。
Sheena Easton : It's Christmas All Over The World
若くしてチャンスをつかみ、その美貌でイギリスに愛された彼女はたぶん、誰よりもポップスターに近い位置にいた。
だけどそこから十年もしないうちに、イギリスの音楽が世界を席巻して、おかしなことになり始めた。
彼女と同じ世代の、それよりまだ若い世代のガールズポップスシンガーが、彼女以上かもしれない才能を表現する場所を得はじめた。
余計なお世話かもしれないけれど、シーナには、キム・ワイルドほどのバックボーンもなければ、やんちゃしはじめたばかりのシンディやマドンナにはない守るべき、すでに築いてしまっていたものがあったんだろう。
そこから始まったチャートにしがみつくための迷走。
だけどそれに戸惑ってもついていくファンがいたからこそ、こんな名曲も残ったのだ。
僕たちにとって、それは子どもの頃憧れたヒロインからのメリークリスマスだった。
New Edition - It's Christmas (All Over the World) live
おなじ曲を比較すれば、そりゃニュー・エディションのほうが上手いかもしれないけど、クリスマスに聴きたいのは、シーナの歌うこの曲だ。
Christmas Movies for Kids - Santa Claus (1985)
映画「サンタクロース」は、今となってはスタンダードになり損ねた、この季節の徒花かもしれないけれど、この曲はシーナの上手いのか下手なのかわからないヴォーカルで、鼻の詰まったようなハイトーンヴォイスで聴きたい。
メリークリスマスまであとすこし。
ゴールド・コレクション [ シーナ・イーストン ]
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