THIS IS VIDEO CLASH "RETURNS"--80年代洋楽PVの記録--

PVをメインに取り上げた80年代洋楽の記録です。2000年頃のアーカイヴをtumblrに移植したものをさらにこちらへ。

Under The Gun/FACE TO FACE~生々しい戦場を駆け抜けた一輪の花


Face to Face - Under the Gun

魂とはどこにあるのだろう?
我々は何のために生きているのだろう?
そもそも命は守られているのだろうか?

 

このPVの見せる痛みはおそらく、第二次大戦やベトナムと無関係ではないだろう。
その生なましい現場に配置したLAURIEの美しいこと。
そしてライヴシーンの美しいこと。

 

始まりと終わりのドラムも映像的に素晴らしいし、このバンドの本来の田舎の大学生的な魅力とはまったく別の部分を掘り起こした、音のアーサー・ベイカー、映像の……誰なんだろう……素晴らしいと思う。

 

そして何よりも、その素材たり得た彼女彼ら、すごいと思う。
何かもっといい形で、長く続く形であればよりよかったのだけど、10-9-8とこの曲だけで輝いたからこそ、今でもカッコいいのかもしれないと思うとちょっと複雑な気にもなる。

 

 

 

Face to Face

Face to Face

 

 

10-9-8

10-9-8

 

 

Send Me An Angel/REAL LIFE~南半球に広がる夢幻の世界

YMOの影響は世界にどこまで広がっただろう。
パンクのあとに出てきた、ニューロマンティックに人は現実のきな臭さを忘れて酔った。
その中に当時のテクノと融合した一派があった。

 

DURAN DURANVISAGEULTRAVOX(要はMIDGE URE)、HUMAN LEAGUE……。


そんな中、オーストラリアからも明らかに、その影響を感じる曲が世界に響いた。
MEN AT WORKにもRICK SPRINGFIELDにもなかった、幻惑されるようなシンセの音と、もの悲しいようでいてロマンティックなメロディラインは、YMOとニューロマの見事な融合だった。

 


Real Life - Send Me An Angel

PVもそのフワフワしたどこか幻想的な曲調に合わせてうまく作られている。
サビのシンセドラムの音に合わせた、ハンドクラップのアクションも美しく決まっている。

 


Real Life - Catch Me I'm Falling

セカンドシングルにイメチェンを図ったのか、妙にポップで明るい曲を選んでしまったのが、悔やまれる。
この曲がビルボードのトップ10まで行ったのならともかく、そうでなかった以上あくまで足がかりとして、もう一曲、この路線で行ってほしかった。

 

 

Heartland

Heartland

 

 

 

Best of Real Life: Send Me An Angel

Best of Real Life: Send Me An Angel

 

 

 

Send Me An Angel

Send Me An Angel

 

 

 

 

The Edge of Heaven/WHAM!~世界のアイドルの集大成

WHAM!のラストシングルのPVはところどころにこれまでのPVのシーンを盛り込みながら、ライヴ映像で勝負というよくできたもの。


Wham! - The Edge of Heaven

実にうまく仕上げられている。

 

ちなみにギターはたぶんDAVID AUSTIN。


TURN TO GOLD - DAVID AUSTIN

 

そして、当然といえば当然のように、Club TropicanaのPVシーンにはD.C. LEE姐さんが。


Wham! - Club Tropicana

なにげに贅沢に仕上がっている。

 

 

 

 

 

 

Dynamite/JERMAINE JACKSON~躍るイルゼとイルマの亡霊

弟MICHAELが世界中を熱狂させるスターになったのを、兄はどう見ていただろう。
そんな環境の中でリリースされたJERMAINEのソロアルバムからカットされたこの曲。

 


Dynamite by Jermaine Jackson

 

抑えたトーンから入るVo.、闇の時間帯と閉塞の舞台。
そんな設定に不似合いな目にまぶしい衣装。
ダンスは文句なくかっこいい。曲も素晴らしい。

 

特に間奏の間のかけあいのようなダンスとメロディの組み合わせはしびれるくらいカッコいい。

 

そしてステレオタイプな、おそらくイルゼ・コッホを意識した女性看守とそれを取り巻く色っぽいお姉ちゃんたちとのセクシーなからみ。
こんなあからさまな映像がオンエアできたことにはイルマもびっくりだ。

 

ともあれ、曲に合わせたPVの完成度の高さは、弟のヒット曲並みに評価されていいはず。
だがどうしてもぬぐえないのは、便乗感。

 

もしこの曲ではなくDo What You Doのほうにもっと脚光が当たっていれば、違ったかもしれないが、PVがミュージックシーンを席巻していたあの時代のこと。

 


Jermaine Jackson - Do What You Do


やはりこの曲が残った。

 

 

Sweet, Sweet Baby/LONE JUSTUCE~トワイライト・ゾーン・イン・ショウビズ

LONE JUSTUCEは大きなヒットには恵まれなかった。
記憶に残っているのは、Vo.のMARIA McKEEがやたらかわいかったことくらいだろう。

 


Lone Justice - Sweet, Sweet Baby (I'm Falling)

 

BOB DYLANが曲を提供していたり、そのストレートで疾走感のある、ザ・ロックンロールは大物ミュージシャンたちを虜にしていたのかもしれない。
ただ、それもMARIAのルックスがなければどうだっただろうか。

 


Lone Justice - Ways To Be Wicked (1985)

 

というのもこのバンド、デビュー時点で彼女以外のメンバーはごっそりチェンジしているらしいからだ。
これがいわゆる大人のショウビズの世界というやつか。

 

日本でもイカ天で合格したバンドがメジャーデビューしてみたら、番組オーディションの時とはヴォーカル以外全員入れ替わっていたなんて話もあった。


なんだか、自分しか気づいていなのに、確実に全員他人にすり替わってるなんて、まるでトワイライトゾーンのエピソードのようだ。

 

今聴くとこの曲なんかシンプルで、例えるなら化粧しすぎた女の子より、ジーンズとティーシャツ、すっぴん女子のほうが、男の目線にはまぶしく見えるときがあるのと似た魅力を感じる。


実際PVはまさにそんな作りで、下手なドラマ仕立てにしたものより、彼女の魅力が伝わってくる。


ただ伝わってくるのがMARIAだけということが、このバンドのすべてを物語っている。
それがNENAとの違いだろう。

 

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This Is Not America/DAVID BOWIE, PAT METHENY~語られることの少ない哀愁

BOWIEの80年代の仕事の中でも異色のコラボがこの曲だろう。

 


Pat Metheny Group feat. David Bowie - This Is Not America


映画「The Falcon and the Snowman」の主題歌を歌うのに、タッグを組んだ相手はジャズギタリストのPat Metheny

 

切なく熟れたメロディ、ボウイの低音とファルセットがその魅力を最大限に引き出した切なく美しい一曲だ。

 

PVは映画のシーンの組み合わせで作られていて、舞台となっている70年代のアメリカの様子が、重く切ない音に載せた哀愁漂うヴォーカルとともに流れていく佳作。
それぞれのオーディエンスは空を飛ぶ一羽の鳥の両翼に何を重ねて見るだろう。

 

単発のサントラ用コラボ作品とあって、BOWIEの中では語られることの少ない一曲だけど、間違いなく名曲。

 

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China Girl/DAVID BOWIE~地上に降りた西洋人が見た東洋


David Bowie - China Girl (Live)

 

BOWIEがあの80年代の洋楽ブームの頃、すでにひと時代を築き上げた存在で、他のブリティッシュ・インベイジョンを先導した連中よりひと世代上だったという事実は、このPVを見るとホントに嘘のようだ。

 

まるで古びていない感覚、いや、むしろ宇宙から来ただけあって、時代はそれでも彼を追いかけているようだった。

 


Iggy Pop - China Girl (originale - 1977)

 

チャイナ・ガールという不思議なタイトルは、この曲をイギーとともに書いた当時70年代のボウイがドラッグにはまっていたことを表したという説もあるみたいだが、そんなことはどうでもいい。

 

なんとも美しい東洋の美を見た西洋人の目と耳が、この曲を作り、80年代に入ってPV全盛の世になり、このフィルムを残してくれたことに感謝したいと思う。

 


David Bowie - China Girl OFFICIAL MUSIC VIDEO. Top Of The Pops 1983

 

それにしてもPVの中で東洋女性と向かい合う、彼の横顔の美しいことよ。

 

DAVID BOWIE
ひとつの大きな星だった。R.I.P.

 

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