THIS IS VIDEO CLASH "RETURNS"--80年代洋楽PVの記録--

PVをメインに取り上げた80年代洋楽の記録です。2000年頃のアーカイヴをtumblrに移植したものをさらにこちらへ。

I Guess That's Why They Call It The Blues/ELTON JOHN~僕は君に素直な思いを伝えられていただろうか

青春にはいつも何かの壁がある。
その多くは今になって振り返ると、なぜあんなに高く聳え立っていたのだろうと思うものも多く、その壁にぶつかるまでの自分は、なんて甘く愚かな生き物だったのだろうと思う。

 


Elton John - I Guess That's Why They Call It The Blues

 

甘酸っぱい青春の中、その頃の自分はぶつかる壁をドラマティックな妄想に差し替えていたことを思い出す。
たとえば恋人とのすれ違いを、このPVのような世相や時代に無理やり当てはめて、引き裂かれてしまった自分たちを妄想したりして、仕方ないよと自分に言い聞かせたりしていたのだ。

 

ドラマティックなバラードをバックに繰り広げられる、若い恋人のドラマを見守るように歌うエルトン・ジョンの姿は美しい。

帽子とヅラの手離せないおじちゃんが、こんなに優しく温かい視点で、甘く美しい歌声を当時の僕に聞かせてくれたなら、僕は君に素直な思いを伝えられていただろうか。

 

それにしてもモノクロとカラーの使い方の上手いPVだ。きらびやかで色彩豊かな夜の街。

徴兵された彼の世界からは色が消え、街に残った彼女にはフルカラーの青春が続く。


モノクロの世界の中で髪を刈られた彼が椅子に向けて繰り出す足蹴りのシーンには胸が締め付けられるようだ。

 

カラーの世界に戻った彼のところへ駆け寄る彼女。
ほんの四分ほどの時間に見ていて感動させられるほどのドラマが込められている。
彼に抱き着く彼女のスカートの裾が一瞬風になびく瞬間の美しさときたらない。

 

それにしても、この男子、チョー男前ですね。

 


 

 

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Electric Youth/DEBBY GIBSON~既視感が生む80sのダイジェスト

既視感満載のこのPV、ある意味で80年代前半のビルボードの総集編のような作品になっている。

たとえばファッションはMADONNA


Madonna - Borderline (Official Music Video)

 

ダンスはMICHAEL JACKSON


Michael Jackson - Beat It (Official Video)

 

レーザービームの演出は、OLIVIA NEWTON JOHNや、


Olivia Newton John - Twist of fate

 

FRANKIE GOES TO HOLLYWOODで、


Frankie Goes To Hollywood - Relax (Laser Version)

 

廃墟で踊る舞台設定は、BILLY IDOL。


Billy Idol - Dancing With Myself

 

ここまで徹底されると、まだ記憶の生々しかった当時より、三十年の時を経て、80sがリバイバルする今の時代こそ、似つかわしい気がする。

 

曲もなんとも甘酸っぱくキャッチーなメロディのダンスミュージックで、いかにも日本人好み。
そのわりに、CMやテレビのBGMにイマイチこないのは、なぜだろう。

 

そんなことを考えていて、ふと思ったのは……。

 

なんとなくこれを名曲だったと公言すると、そのかたわらで聴いていたICICLE WORKSなんかまで飲み込みそうなミーハー洋楽ファンに認定されてしまいそうな感じが、当時トンガったロックファンだったはずの自分に対して反する感じで、仕方なく記憶の中に封印してしまってるのではないだろうか。

 

でも曲は確かにいい。
メロディのレベルは高い。

 

ただやっぱり、このへん

www.youtube.com

まで思い出させるあたりが、ロック史に残る名曲というより、なんだかうまく一発あてたアイドルタレントのドサクサ感があるのだと思う。

なんつーか、あの首のインド映画みたいなふにゃふにゃ感が、ね。

 

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Drive/THE CARS~コミックが同期させたもうひとつの青春


The Cars - Drive (OFFICIAL MUSIC VIDEO)

CIPHERと聞いて、ああ、と思う。

青春の何たるかを思い出させる懐かしいコミックだ。

 


 


僕たちの青春がこんな場所で、こんなふうにならないのだろうか。
それは生まれた国が違うから、環境が違うからありえない。
僕はそんな風に思っていた。

 

美しい漫画で、その中でも印象的だったのは、当時の音楽が作品にマッチして登場してくるところだった。


舞台がアメリカで、当時ビルボードの情報は常に日本に入ってくる時代だったからこそ、音楽というパーツが、遠い場所に投影されたもうひとつの青春にリアリティを持たせてくれたのだ。

 

CARSにはふたりのヴォーカリストがいるが、どちらかというと目立たないほうのBENJAMINがヴォーカルを取ったこの曲が、ある意味で今も残るスタンダードになっているのは面白い。

 

PVの中で泣き、笑い、生きている女性が美しく描かれ、そしてフリーズするメンバーの存在が意味深い。
モノトーンから入り、いつの間にかカラーになっている自然な色使いの美しさ。

 

あの日読んだコミックの中で、僕たちが胸をつまらせたシーンで流れるこの曲は、音のない絵の世界でもたしかに僕たちにその演奏を聴かせてくれていた。

僕たちの青春は遠い空の下とその瞬間、同期していたのだ。

 

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Happy Birthday/ALTERED IMAGES~僕たちの幸せ


Altered Images - Happy Birthday [Top Of The Pops 1981]

シンプルな歌詞、シンプルな曲、どうってことない一曲だといってしまえばそれまでだけど、この曲はヒットしたし、今でも思い出すことがある。


ALTERED IMAGES - HAPPY BIRTHDAY (TOP OF THE POPS 1981)

それはシンプルだからこそのインパクト、ストレートだからこその忘れ難さなのだろう。


Altered Images - Happy birthday 1981

ボーカルのクレアの特徴的な声が、ネオアコ的なアレンジでポップなこの曲にぴったりとはまっている。


おなじ質の声を男性に当てはめると、あのCAVA CAVAということになるのだろうが、チャートリアクションでALTERED IMAGESが勝ったのは、ヴォーカルが女の子だからというだけではなく、ひとつ違えばまるで童謡のようなこの曲のシンプルさゆえではないだろうか。

 


Clare Grogan's Altered Images - Happy Birthday


僕たちが幸せを祝う、君の誕生日について思い出す一曲。
Happy Birthday!

 

 

Happy Birthday

Happy Birthday

 

 

 

Happy Birthday: The Best of

Happy Birthday: The Best of

 

 

 

Happy Birthday

Happy Birthday

 

 

 

I Don't Like Mondays/THE BOOMTOWN RATS~月曜は嫌いだけどこの世界は好きなの

「月曜日は嫌いなの」

 


The Boomtown Rats - I Don't Like Mondays


Brenda Ann Spencerの事件は、今となってはさらにそれ以上の銃による悲劇を生みだしたアメリカ社会においては、今や決して大きな傷跡ではないのかもしれない。

しかしその不条理すぎる動機、若い殺人者という史実は、ある曲の要素として世に姿を残している。

 

実際には1979年のヒット曲であるこの曲が、ふたたび脚光を浴びたのは1980年代、エチオピア飢饉をきっかけにしたあるプロジェクトだった。

 


Do they Know it's Christmas ~ Band Aid 1984

BAND AID
80年代洋楽を聴いてきたものにとって、その名は永遠に心に刻まれているだろう。
その発起人となり、のちにベル平和賞の候補にもなったのが、THE BOOMTOWN RATSBOB GELDOFだった。

 

 

ドラマティックなイントロから盛り上がっていくスケールの大きな一曲、そして80年代のPV全盛期につながる作りこまれたビデオ。
残るべくして残った名曲だったが、このハードルを越えることができなかったのは、その後のバンドの実績が語っている。

 


LIVE.AID.1985.Boomtown Rats I Don't Like Mondays

ライヴエイドでBOBを包む、この大歓声を聞け。
あのとき、僕たちはこれからの世界を支える、若き感性だったのだ。

 

音楽の世界において、BOBは決してトップアーティストに上り詰めたとはいえない。
そしてBOOMTOWN RATSも、結果的にトップグループにはなりえなかった。

だが彼らは僕たちの心に何かを残した。

 


「月曜は嫌いなの」
この言葉は、社会に出た誰しもが、一度はつぶやいたことがあるだろう。

I Don't Like Mondays, but we love this world.

 

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New Year's Day/U2~新年に思い出す若き革命の信念


New Year's Day U2 Video

A Happy New Year!

 

U2というとこの時代の怒れる若者的な印象がいまだに強く、BONOがなんだかひげ面のゲイっぽいおじさんになって、おしゃれなダンスミュージックに手を染めたなんてピンとこない。

 

血の日曜日を叫び、革命を支持するかのようなこの頃の彼らは美しい。
まっすぐな青年時代の血の叫び。
それが歴史上、いくつの国を変え、いく人の人を救ってきただろうか。

 

ときには理想は屈し、ときにはその若き命は花と散っただろう。
それでも僕たちは、この新年の叫びに新年を見たのだ。

 

PVはBIG COUNTRYのWonderlandと並ぶ、雪中撮影の珠玉の作品。

 


Big Country/ Wonderland


あと加えるならイメージフィルムとして雪景色の挿入されるBUNNYMENのThe Cutterが三大雪中PVだ。

 


Echo And The Bunnymen - The Cutter HD

 

A Happy New Year for our New year's day!!

 

 

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Happy Xmas (War Is Over)/JOHN AND YOKO, THE PLASTIC ONO BAND WITH THE HARLEM COMMUNITY CHOIR~世界は小さい。悩めるあなたにクリスマスの悦びを


Happy Xmas (War Is Over) - John & Yoko, The Plastic Ono Band with The Harlem Community Choir

 


The Beatles - Twist & Shout - Performed Live On The Ed Sullivan Show 2/23/64

Beatlesのパンキッシュな側面は、間違いなくJohnの完成によるものだと思う。
逆にロマンティックな部分は、Paulのものだ。


PAUL Mc CARTNEY ( No more lonely Nights 1984 ) HD


John Lennon - Nobody Told Me [Remastered] [HQ]

ソロになってからの曲を聴くと、そのあたりはより鮮明になるのではないか。

 

パンクといってもボーカルスタイル、音そのもの、そして思想や信条など、それを構成するものは多様だ。
モヒカン、鋲のついたリストバンド、安全ピン、ガーゼシャツ。
スリーコード、シャウト、アナーキズム、左翼思想。

 


THE CLASH - "KNOW YOUR RIGHTS"


10. Discharge, Why? - Stoke On Trent '83

その中でもひとつ、信念的な部分にスポットライトを当てると、音楽で世界を変えようとしたJohnの思想をパンクと呼ぶことは許されると信じている。

 

世界はひとつだ。
世界は平和のために。
戦争は終わった。

 

世界は広く
あなたの世界は小さい
その島の外にはあなたの知らない広い世界と新しい文化が息づいている
一歩踏み出してみよう


僕は知っている
あなたの夢見た世界が現実の世界だということを

 

 

幸せなクリスマスを。
そして、世界に争いのない新年を。

 

 

2017年、ありがとうございました。

 

 

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